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試行運用の準備


これまでのステップで、体験版を用いて TimeTracker NX の基本的な動作は把握されたと思います。

次のステップとして、実際のデータを使って試行することをお勧めします。
実運用を想定して使ってみることで、本運用に移行した後の具体的な運用イメージを持つことができます。
それより、本運用を実現するための課題も明らかになり、改善効果も実感しやすくなります。

実データを用いて試行するためには以下の流れで評価環境を構築し、運用を進めます。

スムーズにご活用いただくために

使用したい機能に応じてTimeTracker NXのエディションを選択する

TimeTracker NXには、使用できる機能の違いにより以下の2種類のエディションがあります。

  • Standard Edition
    工数入力・工数管理を中心に行い、プロジェクト管理はシンプルでもよい(一部の機能に制約あり)
  • Professional Edition
    工数入力・工数管理に加えてプロジェクト管理も本格的に行いたい(すべての機能が使用可能)

評価版ではどちらも使用可能ですが、すべての機能を利用できる「Professional Edition」を使うことをお勧めします。
Edition については以下を参照ください。

まずは小規模での試行から始める

試行運用の実施規模については、多くても10人程度で実施されているケースが大半です。
役割をマネージャ1名、リーダー2名、担当者3名というように各層を含めることで、
本運用の範囲をカバーして評価することができます。

数名~10名程度の規模での試行運用の背景

規模は業務内容やそれぞれの状況、あるいはスケジュールの都合によって決まります。
ただ、以下の目的を考えた場合、規模が大きいとスムーズな評価の妨げになります。

  • 試行の目的や方針を試行チーム内で共有する
  • 短期間で評価をして結論を出す

使用する目的をはっきりさせておく

スムーズに試行を進めるためには「ツールを導入して何を実現したいのか」を、
試行するメンバー一人一人が理解し皆で認識を共通にしておくことが有効です。
目的がはっきりしていれば、課題が出てきても本質を見失わずに済みます。
導入の目的としては、実際には今まで以下のような例があります。

  • 開発効率の向上
  • 工数による負荷状況の把握
  • 見積もりの精度向上
  • 工数管理とスケジュール管理を一元化
  • 管理者の管理工数削減
  • 組織内のコミュニケーションコスト削減
導入事例のリンク: 「TimeTracker NX導入事例

サーバー環境構築

試行運用する部署・プロジェクトが決まったら、試行するための評価環境を構築しましょう。
TimeTracker NXはWebアプリケーションなので、サービスを提供するサーバー環境を構築します。
10人程度までの少人数であれば、クライアントOSを搭載したPCでも試行運用が可能です。

手順

TimeTracker NXのインストール方法については、次のリンクでご紹介しています。
セットアップガイド

  • 上記リンクをご覧になり、用意していただいたサーバーマシンにTimeTracker NXをインストールしてください。
  • 上記のインストール手順の中で、新たにデータベースを作成します。
    サンプルデータも用意しておりますので、初期設定をせずに試行を始めたい方はご利用ください。
    サンプルデータの詳細:サンプルデータベース

ポイント

クライアント・サーバー間の通信に必要な設定を確認しておく

クライアントからサーバーへの接続の際によくあるトラブルを紹介します。
サーバーへの接続がエラーになる場合は、以下にご紹介するケースに該当することが考えられます。

内容を確認し、接続できる状態に設定しておく必要があります。

評価する規模や今後を見据えて環境を構築しておく

サーバーマシンのスペックは運用規模(ユーザー数、プロジェクト数、アイテム数など)によって変わってきますが、
将来的な運用規模を見越して余裕のあるものを用意しておいた方がよいでしょう。

  • [参考] TimeTracker NXが保証するサーバーPCのスペックやソフトのバージョン:TimeTracker NX動作環境
  • 以下のユーザー様は現段階で上記でご紹介している環境(サーバーマシン、サーバーOS、データベース)を用意しておくことをお勧めします。
    • 試行後も同じ環境で正式に運用を開始したい
    • 10人以上の規模で試行運用を実施する
正式版の環境におけるクライアントOSのサーバー利用や、10人より多い環境での SQL Server Express の運用はサポート対象外になります。

マスターデータ登録

サーバ環境が構築できたら、次はマスターデータを登録しましょう。
これは試行チームが着手する前に管理者(あるいは推進者)が実施する作業です。
実際にプロジェクト管理や工数入力を始める前に、各アカウントや組織・権限などの情報をあらかじめ登録しておく必要があります。

手順

マスターデータの登録方法は、次のリンクで紹介しています。
ファーストステップガイド - 事前準備
この設定をしておけば、最低限の運用は開始できます。

ポイント

組織と役割は必要最小限の設定で試行を始める

マスターデータのうち、「組織」と「システムロール」をどう定義すればよいのかは悩むところです。
ただ、試行運用においてはシンプルな構成にしておいても問題ありません。
具体的には以下です。

  • 部署

    • 試行運用は、ある一つの部署で行うのが一般的です。
      したがって、「組織」のデータも一つだけ作成しておけば運用可能です。
    • もちろん、組織ごとの集計のために複数作成しても問題ありませんが、必要最小限の設定にしておくと、工数入力やプロジェクト管理などの機能の評価にスムーズに入れます。
  • システムロール

    • システムロールは、使用できる機能(工数入力のみ、プロジェクトの編集が可能など)を決めるための設定項目です。
    • 本運用には役職・立場に応じて設定することになると思いますが、ここではシンプルに「すべての機能が利用可能」といった設定の役割を一つ作成しておけば大丈夫です。
    • 必要に応じて「プロジェクト編集可能」「プロジェクト編集不可」というように複数の役割を作成することもよくあります。

ここでは、機能の評価をスムーズに進めるためになるべきシンプルな構成で試行運用を進めることをお勧めします。