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バージョン: 5.5

計算式を使用する

概要

ワークアイテムのフィールドの決定方法に計算式を設定することができます。
計算式を活用することで、プロジェクトの生産性や開発規模などの指標を活用して
プロジェクト計画を立案することができます。

例として、以下のような使い方が可能です。

  • ドキュメント作成の標準生産性(1ページ当たりの時間) × 成果量(ページ)から計画工数を算出する
  • カスタムフィールドでレビュー率、手戻り率を表示する
  • 1日当たりの作業時間と計画工数を用いて、開始日から終了日を自動で算出する
計算式を定義するにはプロジェクト管理権限が必要です。

本章では計算式の使い方をご紹介します。

計算式を定義する

計算式はフィールド単位で定義し、専用の計算式エディタで設定します。
定義した計算式は、ワークアイテムで使用できます。(詳細は「計算式を適用する」を参照してください)

例)アイテムの「開始日」と「計画工数」から「終了日」を自動で算出する計算式は以下のように作成します。

操作手順

  1. プロファイルの「ワークアイテム」-「特定のアイテムタイプ」-「フィールド」 画面を開きます。

    プロジェクトの設定画面( 「プロジェクト」-「設定」 )でも定義可能です。

    詳細は「フィールド構成を変更する」を参照してください。

  2. 計算式を定義したいフィールドのアイテムプロパティから、「決定方法」の「+」ボタンをクリックしてください。

    既存の計算式を変更したい場合は、対象の計算式を右クリックし、「計算式の編集」を選択してください。

    定義可能な計算式の上限は、フィールドにつき10個です。
  3. 計算式のエディターを立ち上げ、必要事項を入力してください。

計算式エディターの構成

  • ①名前欄
     ワークアイテムに表示する決定方法の名前になります。
     フィールド単位で一意になるよう設定してください。

  • ② フィールド一覧
    計算式で参照可能な以下のフィールドを表示します。

    フィールドグルーピング詳細
    プロパティプロジェクトプロパティについては「プロジェクト全体で参照可能な変数を定義する」を
    参照してください。
    システムフィールド
    カスタムフィールド
    「グループ名」「グルーピング名」は「プロジェクトで使用するフィールドを定義する
    を参照頂き、システム管理者殿にお問い合わせください。
    • 参照可能なフィールドの型は以下です。
      実数型、整数型、論理値型、進捗率型、工数型、コスト型、
      工程分類型、作業分類型、日付型、成果量型

    • 対象のフィールドを選択し、ダブルクリックか「挿入」ボタンをクリックすることで、
      計算式入力欄にシステム名を表示します。

    • フィルターに検索対象の「システム名」か「名前」を入力すると、入力した文字列を含むフィールドを表示します。

      フィールドにカーソルを合わせるとシステム名を表示します。
  • ③ 計算式入力欄

    • フィールド一覧、入力ボタンからの反映だけでなく、計算式を直接入力できます。
    • クリアボタンをクリックすると、作成した計算式を削除します。
    • 値を直接入力する場合は「計算式エディタの入力ルール」に従って入力してください。
  • ④ 入力欄

    • 数式に使用する各種値を設定できます。
    • 関数を入力するボタンはないため、関数を直接入力してください。
      関数の引数、戻り値などの詳細は「使用可能な関数一覧」を参照してください。
計算式やプロパティの変更内容をワークアイテムに反映するためには

ワークアイテム内のデータを再計算する必要があります。 詳細は「再計算する」をご参照ください。

コストに関係する注意点

コストの値を計算式に組み込んだ場合、計算結果からコスト値を特定できる可能性があります。
計算式にコストを使う場合はご注意ください。

計算式を適用する

ここでは、「計算式を定義する」で定義した計算式をワークアイテムに適用する方法を説明します。

例)終了日に作成した計算式を実際に適用します。

計算式の選択方法

ワークアイテムで対象のフィールドを選択し、コンテキストメニュー(右クリック)から「決定方法」を選択してください。
選択可能なフィールドは以下です。

  • システムフィールド
    進捗率、計画工数、残り作業時間、計画コスト、実績コスト、計画成果量、実績成果量、開始日、終了日
  • カスタムフィールド
    整数型、実数型、日付型のフィールド

計算結果の表示

計算結果の表示に関する注意事項を記載します。

  • 計算結果と工数入力の最小単位が異なる場合、最小単位で値を切り捨てます。
    例) 工数入力の最小単位が"15分(0.25h)"の場合

    計算結果(h)表示時間(h)
    0.200
    15.1115
  • 進捗率について、フィールドでは"%"と表示していますが、%の値を数字として扱います。
    そのため、以下の例に示す計算結果になります。

    全体の進捗率 = 進捗率(80%) + 委託先の進捗率(カスタムフィールド:10)  
           = 90

フィールドの色分け

設定した決定方法に合わせて、各フィールドの値を以下の色で表示します。

フィールド
ユーザーが直接更新したフィールド
計算式によって自動計算されたフィールド
システムによって自動集計されたフィールド

エラー発生時の表示

計算結果がエラーの場合、以下のようになります。

  • 計算結果
    最後に正常と判断した値を表示します。
    「子の合計」に設定しているアイテムは、「最後に計算した正常な値」をもとに演算した結果を表示します。

  • エラーメッセージ
    発生したエラーの内容に合わせてTipsでメッセージを表示します。

  • ガントテーブル上の表示
    ピンク色のセルでハイライト表示されます。
    直接エラーを検知していなくても、影響するアイテムも同様にハイライト表示されます。
    例)決定方法を「子の合計値」にしているアイテムなど

再計算する

計算式の変更などをプロジェクト全体に適用するためには、再計算処理を実施する必要があります。
再計算が必要な処理は以下です。

  • 計算式を更新した場合
  • プロファイルのアップデートにより計算式が更新された場合
    なお、アップデートのパターンとしては以下があります。
    • システム管理画面からアップデートした
    • プロジェクト管理画面からアップデートした
    • 継承元プロファイルの設定に戻した

操作手順

  1. プロジェクトのプロファイル設定画面(「プロジェクト」-「設定」-「プロファイル」)に遷移する。

  2. 「アイテムの計算式を再計算」ボタンをクリックする。

再計算が完了するまでは数分かかる場合があります。
  • 完了するまでは、変更前の値を表示します。
     必要な時間はプロジェクト内のワークアイテム数に依存するため一意に決まりませんが、再計算完了時に再計算を実行したユーザーに通知メッセージが届きます。
  • 再計算中も他の処理を実施できます。