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バージョン: 6.0

計算式を使用する

概要

ワークアイテムのフィールドの決定方法に計算式を設定することができます。
計算式を活用することで、プロジェクトの生産性や開発規模などの指標を活用して
プロジェクト計画を立案することができます。

例として、以下のような使い方が可能です。

  • ドキュメント作成の標準生産性(1ページ当たりの時間) × 成果量(ページ)から計画工数を算出する
  • カスタムフィールドでレビュー率、手戻り率を表示する
  • 1日当たりの作業時間と計画工数を用いて、開始日から終了日を自動で算出する
計算式を定義するにはプロジェクト管理権限が必要です。

本章では計算式の使い方をご紹介します。

計算式を定義する

計算式はフィールド単位で定義し、専用の計算式エディタで設定します。
定義した計算式は、ワークアイテムで使用できます。

例)アイテムの「開始日」と「計画工数」から「終了日」を自動で算出する計算式は以下のように作成します。

操作手順

  1. プロファイルの「ワークアイテム」-「特定のアイテムタイプ」-「フィールド」 画面を開きます。

    プロジェクトの設定画面( 「プロジェクト」-「設定」 )でも定義可能です。

    詳細は次のリンクをご参照ください。: 「フィールド構成を変更する

  2. 計算式を定義したいフィールドのアイテムプロパティから、「決定方法」の「+」ボタンをクリックしてください。

    既存の計算式を変更したい場合は、対象の計算式を右クリックし、「計算式の編集」を選択してください。

    定義可能な計算式の上限は、フィールドにつき10個です。
  3. 計算式のエディターを立ち上げ、必要事項を入力してください。

計算式エディターの構成

  • ①名前欄
     ワークアイテムに表示する決定方法の名前になります。
     フィールド単位で一意になるよう設定してください。

  • ② フィールド一覧
    計算式で参照可能な以下のフィールドを表示します。

    フィールドグルーピング詳細
    プロパティプロジェクトプロパティについては以下をご参照ください。
    プロジェクト全体で参照可能な変数を定義する
    システムフィールド
    カスタムフィールド
    「グループ名」「グルーピング名」は以下をご参照いただき、システム管理者殿にお問い合わせください。
    プロジェクトで使用するフィールドを定義する
    • 参照可能なフィールドの型は以下です。
      実数型、整数型、論理値型、進捗率型、工数型、コスト型、
      工程分類型、作業分類型、日付型、成果量型

    • 対象のフィールドを選択し、ダブルクリックか「挿入」ボタンをクリックすることで、
      計算式入力欄にシステム名を表示します。

    • フィルターに検索対象の「システム名」か「名前」を入力すると、入力した文字列を含むフィールドを表示します。

      フィールドにカーソルを合わせるとシステム名を表示します。
  • ③ 計算式入力欄

    • フィールド一覧、入力ボタンからの反映だけでなく、計算式を直接入力できます。
    • クリアボタンをクリックすると、作成した計算式を削除します。
    • 値を直接入力する場合は次のリンクをご参照ください。: 「計算式エディタの入力ルール
  • ④ 入力欄

    • 数式に使用する各種値を設定できます。
    • 関数を入力するボタンはないため、関数を直接入力してください。
      関数の引数、戻り値などの詳細は、次のリンクを参照ください。: 「使用可能な関数一覧
計算式やプロパティの変更内容をワークアイテムに反映するためには

ワークアイテム内のデータを再計算する必要があります。
詳細は次のリンクを参照ください。: 「再計算する

コストに関係する注意点

コストの値を計算式に組み込んだ場合、計算結果からコスト値を特定できる可能性があります。
計算式にコストを使う場合はご注意ください。

計算式を適用する

ここでは、定義した計算式をワークアイテムに適用する方法を説明します。

例)終了日に作成した計算式を実際に適用します。

計算式の選択方法

ワークアイテムで対象のフィールドを選択し、コンテキストメニュー(右クリック)から「決定方法」を選択してください。
選択可能なフィールドは以下です。

  • システムフィールド
    進捗率、計画工数、残り作業時間、計画コスト、実績コスト、計画成果量、実績成果量、開始日、終了日
  • カスタムフィールド
    整数型、実数型、日付型のフィールド

計算結果の表示

計算結果の表示に関する注意事項を記載します。

  • 計算結果と工数入力の最小単位が異なる場合、最小単位で値を切り捨てます。
    例) 工数入力の最小単位が"15分(0.25h)"の場合

    計算結果(h)表示時間(h)
    0.200
    15.1115
  • 進捗率について、フィールドでは"%"と表示していますが、%の値を数字として扱います。
    そのため、以下の例に示す計算結果になります。

    全体の進捗率 = 進捗率(80%) + 委託先の進捗率(カスタムフィールド:10)  
           = 90

フィールドの色分け

設定した決定方法に合わせて、各フィールドの値を以下の色で表示します。

フィールド
ユーザーが直接更新したフィールド
計算式によって自動計算されたフィールド
システムによって自動集計されたフィールド

エラー発生時の表示

計算結果がエラーの場合、以下のようになります。

  • 計算結果
    最後に正常と判断した値を表示します。
    「子の合計」に設定しているアイテムは、「最後に計算した正常な値」をもとに演算した結果を表示します。

  • エラーメッセージ
    発生したエラーの内容に合わせてTipsでメッセージを表示します。

  • ガントテーブル上の表示
    ピンク色のセルでハイライト表示されます。
    直接エラーを検知していなくても、影響するアイテムも同様にハイライト表示されます。
    例)決定方法を「子の合計値」にしているアイテムなど

再計算する

計算式の変更などをプロジェクト全体に適用するためには、再計算処理を実施する必要があります。
再計算が必要な処理は以下です。

  • 計算式を更新した場合
  • プロファイルのアップデートにより計算式が更新された場合
    なお、アップデートのパターンとしては以下があります。
    • システム管理画面からアップデートした
    • プロジェクト管理画面からアップデートした
    • 継承元プロファイルの設定に戻した

操作手順

  1. プロジェクトのプロファイル設定画面(「プロジェクト」-「設定」-「プロファイル」)に遷移する。

  2. 「アイテムの計算式を再計算」ボタンをクリックする。

再計算が完了するまでは数分かかる場合があります。
  • 完了するまでは、変更前の値を表示します。
     必要な時間はプロジェクト内のワークアイテム数に依存するため一意に決まりませんが、再計算完了時に再計算を実行したユーザーに通知メッセージが届きます。
  • 再計算中も他の処理を実施できます。