3. 事例に学ぶ工数定着
概要
このページでは、2. 定着への取り組み:風土作りと仕組み作り で紹介した取り組みを実践した事例を紹介します。
自社の状況に近い事例があれば 、施策や効果の考え方を参考にしてください。
事例と対象の対応は以下のとおりです。自分の役割に近い事例から読んでいただくことをおすすめします。
| No | 事例 | 担当者 | リーダー | マネージャー |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 工数入力の精度が上がり、改善ポイントを見つけられた | 〇 | ||
| 2 | 品質(Q)の状況を定量的に可視化できた | 〇 | 〇 | |
| 3 | 手戻り工数を可視化し、生産性を想定水準まで回復できた | 〇 | 〇 | |
| 4 | 実績に基づく見積もり精度を高め、計画を安定させられた | 〇 | 〇 | |
| 5 | 作業の全体像を可視化し、適切な計画立案ができるようになった | 〇 | 〇 |
事例ごとに、担当者向け/プロジェクト管理者・リーダー向け/マネージャー向けの観点を記載しています。
事例
工数入力の精度が上がり、改善ポイントを見つけられた
対象:担当者
課題
Excelの業務報告書で実績工数を記録していたが、記録の手間がかかる割に勤怠報告以外の用途がなかった。
施策
作業ごとにアイテムを用意し、日々の実績工数を入力。
予定のインポートやイベントエリアで入力を効率化し、工数入力を簡単にする機能をチーム内で 共有した。
効果
詳細な粒度で日々の工数入力ができるようになり、以前よりアイテムの粒度が詳細化されたことで、
どこに時間がかかっているかが分かるようになった。
品質(Q)の状況を定量的に可視化できた
対象:マネージャー・リーダー向け
課題
Q(品質)の分析が不十分で、品質保証の根拠を示せていなかった。
施策
レビュー工数・テスト工数・手戻り工数を区別して入力するよう、アイテムの分類を工夫した。
効果
品質活動の状況を定量的に確認できるようになり、
工程内の品質確保状況やテストでの手戻り発生状況を 可視化できた。
| アイテム分割の工夫 | 実績工数分析による改善検討 |
|---|---|
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作業分類でレビューや手戻りの工数を確認できるようにしたことで、実績工数の分析から以下を確認できました。
- レビューにしっかり工数を投入できていること
- 修正工数が減っていること
手戻り工数を可視化し、生産性を想定水準まで回復できた
対象:マネージャー・リーダー向け
課題
量産移行時に経験の浅いメンバーを投入した結果、想定生産性を大きく下回った
施策
-
工程・作業内容(作業/レビュー/手戻り)別に実績工数を分析し、
テスト実施工程以降で手戻り工数が2倍以上に増加していることを確認した。
-
原因を深掘りし、単体テストの不備が主因と判明したため、該当工程の進め方を改善した。
効果
単体テストの手戻り工数が約半減し、当初想定していた生産性水準まで回復した
作業ごとの実績工数分析に加えて工程の情報を付加して分析したことで、
「どの工程で手戻りが多いか」を突き止め、チェックシートの整備など具体的な改善につなげられました。
実績に基づく見積もり精度を高め、計画を安定させられた
対象:マネージャー・リーダー向け
課題
仕様設計工程で、計画遅れ・再計画が常態化していた
施策
- アイテムの粒度を細かくし、どの機能・作業に工数がかかるかを分析
→ 要求を明確にする作業の見積もり精度が低いことが判明した。
- 作業ごとに計画工数を設定し、遅れやすい作業を判別
- 特定した作業に対し、重点的に精緻な見積もりを実施
効果
実績に基づいた見積もりが可能となり、根拠のある計画立案を実現できた
見たい粒度でアイテムを細分化し、実績工数を集計・分析することで、遅れが生じやすい作業を特定できました。
見積り時に有識者を交えて特異点・懸念点を洗い出す運用も、あわせて有効です。
作業の全体像を可視化し、適切な計画立案ができるようになった
対象:担当者/PM・リーダー向け
課題
アイテムが山積みになり完了できないまま終わることがあった。
案件・プロジェクトが整理できず、優先順位付けが困難な状態だった。
施策
- 負荷の高いメンバーが分かるよう、アイテムの構成を再設計した
- チームで現在の作業アイテムを共有し、仕事の全体像を可視化した
効果
「誰が・いつ・どのアイテムを」担当しているかを把握できるようになり、適切な計画立案が可能になった
プロジェクトごとの計画工数を可視化したことで、特定のメンバーへの負荷集中に気づき、
担当替えなどの具体的な対応につなげられました。
