ワークアイテムを作成する
概要
TimeTracker NX では、1つ1つの仕事を「ワークアイテム」で区切り、WBS構造で表現しています。
作成したワークアイテムは、以下のように TimeTracker NX を使う際に重要な役割を果たします。
- プロジェクト管理:ワークアイテム単位で計画・実績を管理する
- 工数管理:ワークアイテム単位で実績工数を入力する
- 分析:ワークアイテム単位で工数や成果量を計測する
活用シーンごとのワークアイテムの作成方法をご紹介します。
作成方法 | オリジナル作成 | 手軽に作る | 既存のアイテム流用 | まとめて作成 | Excelから作成 |
---|---|---|---|---|---|
手動で作成する | ○ | ○ | |||
既存のアイテムをコピーする | ○ | ○ | |||
WBSテンプレートをコピーする | ○ | ○ | |||
ExcelのWBSを貼り付ける | ○ | ○ | ○ | ○ |
以降、ワークアイテム作成方法の詳細をご紹介します。
まずはワークアイテムを作成し、以下のページでご紹介する画面からワークアイテムの詳細を設定しましょう。
また、ワークアイテムのアイテムタイプ(タスク/フォルダ)による違いもご紹介します。
手動で作成する
プロジェクト管理画面(ワークアイテム画面)で以下の操作で作成できます。
-
親になるワークアイテム①を選択する。
選択したワークアイテムのサブアイテムとして、新しいワークアイテムが追加されます。 -
アイテムタイプ②を以下から選択する。
- タスク/パッケージ: 「タスクとパッケージ」
- ユーザー定義のワークアイテム: 「アイテムタイプを管理する」
利用するフィールドなどをユーザーが独自に定義したワークアイテムです。
例)「要求」、「不具合」
-
ワークアイテム名③を入力する。
-
Enterを押す。または「+」ボタン④をクリックする。
以下のように作成もできます。- 選択したワークアイテムの下に追加する場合:Ctrl+Enter
- 選択したワークアイテムの上に追加する場合:Shift+Enter
ワークアイテムをコピーする
既存のワークアイテムをコピーして新規にワークアイテムを作成することができます。
- コピー元と同じ情報を設定するワークアイテムを作成するような場合に、手間が省けて大変便利です。
- 例:リソース、工数、日付 など
- 複数のワークアイテムをまとめてコピーすることもできます。
- ワークアイテムのコピー&ペーストは、他のプロジェクト間や複数のブラウザでも実行できます。
・直接入力ができないフィールドやリンク情報・履歴情報
・ユーザー定義のワークアイテム
実行例
下図では、複数のワークアイテムを選択してコピーします。
コピーしたワークアイテムを選択した別のフォルダに貼り付けると、そのフォルダの直下にコピーされます。
操作手順
-
対象プロジェクトを開く。
-
対象とするワークアイテムやパッケージを選択する。
-
選択したワークアイテム上で、右クリックする。
-
表示されるメニューから、「アイテムのコピー」-「アイテムをコピー」を選択する。
-
コピーしたアイテムを貼り付ける対象ワークアイテムを選択する。
複数のアイテムを選択した状態では貼り付けられません。 -
選択したワークアイテム上で右クリックする。表示されるメニューから「アイテムを貼り 付け」を選択する。
コピーしたアイテムが、選択したワークアイテムの下位アイテムとして貼り付けられます。
- ワークアイテムをコピー:Ctrl+c
- ワークアイテムを貼り付け:Ctrl+v
アイテムコピー時の注意点
- 「パッケージ」のアイテムを「タスク」のアイテムの下に貼り付けた場合、自動的に「タスク」になります。
- コピー先のアイテムにない情報は引き継がれません。
- 例えば、プロジェクトメンバー、カスタムフィールド があります。
テンプレートからWBSをコピーする
既存のプロジェクトからWBSをドラッグ&ドロップで簡単にコピーすることができますので、ワークアイテムの編集作業が効率的になります。
- 同じ構成のWBSをコピーしてまとめて作成することができます。
- WBSをコピーする際に特定のフィールドの値も一緒にコピーすることができます。
テンプレート機能は以下の場合に活用できます。
- あらかじめ会社の標準プロセスなどに基づいた「標準WBS」プロジェクトを定義する場合
- 新規プロジェクト作成時に、テンプレート機能からWBSをコピーする
- 繰り返し開発など同じ構成のWBSを定義する場合
- 編集中のプロジェクトをテンプレート機能で指定する
- 利用時はプロジェクトの中のWBSをコピーする
操作手順
値をコピーするフィールドを設定する方法は、次のリンクを参照ください。「テンプレートから値をコピーするフィールド」
-
対象プロジェクトを開く。
-
画面上部にある「WBSテンプレート」をクリックする。
-
「WBSテンプレート」ダイアログのリストからテンプレートにするプロジェクトを選択する。
リストにテンプレートにするプロジェクトが表示されない場合は、「プロジェクトから選択」を選択してください。 -
「プロジェクトの選択」ダイアログから、テンプレートにするプロジェクトを選択する。
-
「OK」ボタンをクリックする。
-
「WBSテンプレート」ダイアログでコピーするフィールドを選択する。
コピーするフィールドは次のリンクを参照くだ さい。: 「テンプレートから値をコピーするフィールド」
-
「WBSテンプレート」ダイアログに表示されたWBSを、コピー先のWBSにドラッグ&ドロップする。
テンプレートから値をコピーするフィールド
テンプレートからWBSノードをコピーする際に、以下のフィールドの値も合わせコピーすることができます。
「WBSテンプレート」ダイアログを開き、WBSと一緒にコピーするフィールドにチェックを入れてください。
-
常にコピーされるフィールド
- 基本情報:
- 名前、コード、説明
- 進捗・計測:
- 工程分類、作業分類
- 規模単位、成果物情報
- マイルストーンか
- チェックアイテム(状態はすべて未チェック)
- 基本情報:
-
選択できるフィールド:下図の赤枠をご参照ください。
テンプレートからコピーの注意点
-
コピーする値について
- 「工程分類、作業分類、カスタムフィールド」は、コピー元のプロジェクトで定義した値もコピーします。
- コピー先のプロジェクトでは定義していない値も設定されますので、事前にご確認ください。
-
コピーするカスタムフィールドについて
- コピー先にないカスタムフィールドの値はコピーしません。
- コピーしたい場合は、コピー先のプロジェクトに事前にカスタムフィールドを定義してください。
ExcelからWBSを作成する
Excel で作成した WBS をコピーして、既存のプロジェクトに簡単に張り付けることができます。
- Excel に各アイテムの計画を記載しておけば、TimeTracker NX のワークアイテムにまとめて反映できます。
- 開始日/終了日、計画工数、リソースなど
- 今までお使い頂いていた Excel帳票をそのまま使うことができます。
これ により、既存資産を活かしたまま、簡単に TimeTracker NX での管理に移行できます。 - 以下のように WBS をまとめて作成するような場合にも活用頂けます。
- 他のプロジェクトにデータを移行する
- 新規でプロジェクトを作成する
利用方法は次のリンクを参照ください。:「Excel連携アドインでできること」
操作手順
-
Excelから貼り付けたいWBSをコピーする。
表の見出しも含めてコピーしてください。コピーしない場合は、貼り付け時にフィールドの見出しを一つ一つ対応付ける必要があります。
-
対象プロジェクトを開く。
-
コピーした WBS を追加するプロジェクトやアイテムを選択し、以下の操作で貼り付ける。
- 貼り付け対象のワークアイテムで右クリックし、「アイテムを貼り付け」を選択する。
- ショートカットキー(Ctrl+v) を押下する。
-
Excel とプロジェクトのフィールドを関連付ける。
貼り付け時に以下のダイアログが表示されます。以下の操作により、フィールドの関連付け情報を設定してください。
-
①で1行目を列ヘッダとするかどうか、設定します。
以下の動作になりますので、チェックすることをお勧めします。- チェックした場合:列ヘッダの名前からフィールド名を自動で判定します。
- チェックしない場合:Excel の各列を手動で関連付けてください。手順は次のステップを参照してください。
-
「見出し」と「フィールド」の関係を確認します。
- 問題なければ「OK」ボタンをクリックして下してください。
- 関連を修正する場合は各項目の②をクリックすると関連づけるフィールドを選択できます。
- ③:対応するフィールドを名前検索できます。
- ④:紐づけによく使われるフィールドがグループ化されており、簡単にフィールドを選択できます。
WBS 欄に複数階層のアイテムを作成するには、フィールドに「WBS」を設定します。
なお、フィールドに「名前」と「WBS」を同時に設定できません。
フィールドを関連付けた情報はプロジェクトごとに保存します。- 2回目以降は前回関連付けた情報で表示されます。
- 関連付けは後からでも変更できます。
-
-
処理完了ダイアログが表示されます。
問題なければ貼り付けは完了です。
反映できないデータがある場合はダイアログに以下の内容が表示されますので、TimeTracker NX 上で修正してください。
- 作成した件数、補正したフィールド、変換した結果
注意点
- 張り付けた値により、以下のように[エラー]や[警告]を表示します。
書式誤りや該当の値が存在しないなど、ワークアイテムに反映できないフィールドは スキップされます。- エラー:行ごと追加しない(アイテム名がないなど、アイテ ムとして追加できなかった)
- 警告:行は追加したが、特定のフィールドの値を置き換えた/スキップした
- WBSをコピーできない場合は、次のリンクを参照ください。: 「Excelで作成したWBSをコピー&ペーストできない」
- ExcelからWBSをコピーする際の注意事項は、次のリンクを参照ください。: 「ExcelからのWBS貼り付け」
タスクとパッケージ
TimeTracker NX でWBSを構成するアイテムタイプとして、あらかじめ「パッケージ」と「タスク」が用意されています。
主な用途は以下です。
- タスク:実績を入力する単位とする。
- パッケージ:ワークアイテムをまとめてツリー構造を整理したり、各種集計の単位とする。
タスクの下にタスクを作ることもできるなど、活用の自由度が高いです。
そこでタスクとパッケージの違いと、お勧めの活用方法を紹介します。
3つ目の動画をご参照ください。: 「動画へのリンク 」
パッケージとタスクの相違点
以下の違いがあります。
機能 | パッケージ | タスク |
---|---|---|
実績入力 | × | ○[^1] |
子アイテムの作成 | ○ | ○[^2] |
フォルダツリー表示(表示対象WBSの絞り込み) | ○ | × |
-
[^1] 末端のアイテムのみ、入力可能です。まとめると以下です。
- ①:パッケージであるため不可
- ②:末端のアイテムでない(子アイテムがある)ため不可
- ③:末端のアイテムであるため可
-
[^2] 「タスク」の子アイテムに「パッケージ」は作成できません。
お勧めの活用方法
パッケージとタスクを使い分けることで、ワークアイテム画面の表示内容をシンプルにすることができます。
詳細は次のリンクを参照ください。: 「フォルダツリーを活用する」
パッケージの注意点
ガントテーブルのフィルタ機能を使う場合、事前にパッケージ以下のアイテムを全て展開しておく必要があります。
詳細は次のリンクを参照ください。: 「ガントテーブルのフィルタ機能」
- 展開していないアイテムはフィルタされません。
- 展開した後で画面をリロードした場合、再度展開する必要があります。
1つ1つのパッケージを手動で展開するのが手間な場合、
子アイテムを表示するためのボタン(下図の赤枠「>」)を Ctrl キーを押しながらクリックすると
末端までのアイテムをまとめて展開します。
TimeTracker NX では画面に表示する情報をサーバーから取得していますが、
取得するデータ量が多い場合、サーバーに負荷がかかります。
アイテム数が多いプロジェクト(※)に対して実施すると、
TimeTracker NX のサーバーの処理が遅くなり、最悪の場合は停止します。
※サーバーのスペック(CPU、メモリ負荷)やサーバーの構成などに依存します。